東京藝術大学音楽学部の音楽環境創造科の制作・研究発表会が今年も12月13日(土)、14日(日)に開催されます。今年も毛利研究室の学生の発表や制作が行われますので、ぜひ見に来てください。また今年は教員企画ということで「方法論としてのフェス」と題して、橋の下世界音楽祭の永山愛樹さん、パーカッション奏者の宮坂遼太郎さんを招いて、私と宮島亮さんとでミニシンポジウムを14日(日)14:30-16:00に第一講義室で開催します。あわせて中庭でいろいろと演奏やパフォーマンスがあります。こちらもぜひお越しください。
【1日目】 2025年12月13日(土)
13:30~14:00 中村日向子 「私のイギリス留学体験記〜イギリスの公共劇場の運営における学生インターンの労働環境について〜」
14:00~14:30 村澤航 TBA
15:30~16:00 安彦ひな 「音楽におけるノイズの意味 ─暴力性・反逆として働くわけ─」
16:00~16:30 西田雄一 「Kenny Barronから見るモダンジャズの現代とその技法」
【2日目】2025年12月14日(日)
10:30~11:00 尾崎太郎 「沈黙のジャズ〜セッションの権力〜」
11:00~11:30 黄瀬 「『強い女』が時代を変えるのか?-No No Girlsの功罪」
12:30~13:00 泉香佑 「スポーツにおける演出 -レニ・リーフェンシュタール『オリンピア』から-」
千住ArtPath2025 特別企画
シンポジウム「方法論としてのフェス」
日時:12月14日(日)14:00-16:30
会場:東京藝術大学千住キャンパス第1講義室
出演:永山愛樹 (Turtle Island, 橋の下世界音楽祭)
宮坂遼太郎(パーカショニスト)
宮島亮(大学院国際芸術創造研究科)
毛利嘉孝(音楽環境創造科教授)
中庭で「フェス企画」あり

永山愛樹(ナガヤマヨシキ)
在日コリアン3世 本名/キム エス
愛知は豊田市を拠点に国内外で活動する大所帯バンド”TURTLE ISLAND”はじめ、アコースティックDUO “ALKDO”やソロ活動などインディペンデントに音楽活動する。音楽以外にも2012年からは橋の下世界音楽祭を主催し、橋ノ下農園、コミュニティ活動、イベント企画など様々な場創り、表現を日常的に続けている。自らがデザインするclothing brand NAMALiもスローペースながら展開している。地元豊田市駅前に古民家を改装したお座敷コミュニティ、「橋ノ下舎(通称:橋の下センター)」を運営し私営のコミュニティセンターとして、民謡、三味線、ヨガ、舞踊などの教室、映画上映、ライブや打ち合わせ、ワークショップなどなど橋の下世界音楽祭の拠点となっている。

宮坂遼太郎(ミヤサカリョウタロウ)
1995年生まれ、長野県諏訪市出身。
主に打楽器や打楽器的なものと一緒に演奏する。社会に偏在する画一的な矯正に抗い、未知の温度に達することを目標とする。
大石晴子、折坂悠太、カネコアヤノ、xiangyu、蓮沼執太、増田義基をはじめとした多くのミュージシャンとの協働、即興演奏や独奏など様々な方法で音楽と関わる。
これまでに自作の宅録作品を2作リリース。秋山徹次、波多野敦子、嶺川貴子とのライブ盤計3作もftarriより発売されている。

毛利嘉孝(もうり・よしたか)
1963年生。社会学者。専門は文化研究/メディア研究。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科・音楽学部音楽環境創造科教授。京都大学経済学部卒、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMA (Media & Communications)、同Ph.D. (Sociology)。九州大学大学院比較社会文化研究科助教授等を経て現職。特に現代美術や音楽、メディアなど現代文化と都市空間の編成や社会運動をテーマに批評活動を行う。主著に『バンクシー』(光文社新書)『ストリートの思想』(ちくま文庫)、『文化=政治』(月曜社)、編著に『アフターミュージッキング』(東京藝術大学出版会)、共著に『芸術と労働』(水声社)『コミュニケーション資本主義と〈コモン〉の探求』(東京大学出版会)等。
